2010年7月9日金曜日

部屋の音は変化する - 5







部屋の寸法を決めたところで、大建工業株式会社 内装材事業部さんに防音用内装仕様の提案と残響時間のシミュレーションをしていただきました。

上図にてご覧いただける通り、ご提案は室内側から;

★ 天井 : オトテン3/遮音パネル12.5/石膏ボード12.5t/吸音ウール50t
★ 壁  : オト壁 S-2 14.3t(布クロス仕上げ)/遮音パネル12.5/石膏ボード12.5t/吸音ウール 50t
★ 床  : 合板フロア 12t/構造用合板 12t/吸音ウール50t

で、残響時間についての設計、シミレーション結果についてのコメントとしては;

部屋の中の音響を響き気味(ライブ)になるように内装仕上げ材を選択して提案しております。石膏ボードにビニールクロス仕上げでは、音が響きすぎますが、天井にオトテン、壁にオトカベ+布クロスを部屋の用途にあった種類で効果的な面積数で提案しておりますので、音響シミレーションでも良好な状態となっております。
別紙を御参照下さい。部屋の体積から求めた理想残響時間は、吸音気味(デッド)が0.45秒で、響き気味(ライブ)が0.69秒になりますが、設計仕様では全体にバランス良くライブに調整ができています。
最終的にはライブで良いかを判断してから工事を進めて下さい。

でした。

一番下のグラフがシミレーション結果で:
★ 実線が提案された仕上げでの残響時間
★ 長い点線が石膏ボード+ビニールクロスで仕上げた場合の残響時間
★ (ライブ)0.69秒,(デッド)0.45秒の線
を示しています。

ご覧の様に通常の仕上げでは残響時間が2秒以上と大変長くなりますが、御提案の仕上げではバランス良くライブ気味となるはずです。

ライブに作って、後から補正するとの計画に従い実際の設計に入りました。
追って、実際に採用した構造を紹介させていただきます。

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