2010年3月11日木曜日

当店のLPコレクションから - 6-2


THE ASTAIR STORY - その2

LPサイズの付属説明書の最初のページをひらいたところです。

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左側が曲名(作曲者名)、中央がノーマン・グランツの ”このアルバムについて - SOME PREFATORY NOTE ”そして右にスタジオでのアステアの写真です。

この NORMAN GRANTS の NOTE が読みたくて買ったレコードですので、内容を紹介させていただきます - 原文のニュアンス迄表現することはできないので、そこの処はご容赦願います。

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 "このアルバムについて....."

素晴らしいダンサーで、素晴らしい歌手。 歌とダンス。 フレッド・アステアのアルバムです。

何年もの永きにわたり、何百万人の方々がお持ちの様に、私もアステア氏には大変な憧れと感嘆, 称賛の気持ちを抱いてきました。これには、多分、単に歌と踊りだけにではなく、服装のセンス、その着こなし、歩き方にに至るまでに対する憧れと感嘆が含まれているのだと思います( 実を言うと、私は彼を単なるダンサーとは思っていません。彼の歩き方は優雅そのものです。この歩き方は天性のものであり、通常のダンスという表現を超越するものです)。

なにはともあれアステアは多くの人々から支持されるなにかを持っています。

特に、多くの偉大なソング・ライター達のお気に入りです。私はアステアと彼の歌について多少の検討をしてみました。面白いことに彼の為に書かれ世に出た曲の数々は、ほとんどの現在活躍中の歌手たちにの為に書かれた歌よりも、時代が変わっても歌い続かれるようにになった曲の数が多いのです。 

注) このレコードが録音されたのは1952年。このレコードに録音されている曲は1926年から1944年の間にフレッド・アステアの出演した舞台でのショー、映画の為に作曲されたものです。

もう一点、アービング・バーリン、コール・ポーター、ガーシュイン、ジェロームカーン等の人々は彼らの書いた曲と歌詞を大切にしていました。そして、アステアはメロディ、フレージング,歌詞の意味をとても尊重する人です。

というわけで、私にはこのアルバムを作る意味があり、どう作るかということを決めなくてはならないということになりました。

歌の場合もダンスの場合も、優雅さと共に、アステアはいつも非常にリズミックですので、私のジャズ仲間は、”彼はスイングするし”また ”ジャズ仲間でいうところのhipな奴だ”ということでしたので、彼らに従いこのアルバムはジャズのセンスで行こうということにし、その様にました。

そこで、Jazz At The Philharmonic (JATP)で活躍しているメンバーのなかでアステア氏に引きつけられ、彼を賞賛してしている最上のプレーヤーの中から私が選択できる人々を共演者に選びました。

録音に際しては、ジャズの伝統にのっとり全て即興演奏としました。アステア氏が共演者へのコメントで述べている通り、カナダの偉大なピアニストであるオスカー・ピーターソンへの賛辞を述べておきます。彼の伴奏(backing)のテイストは完璧で、独奏部分は素晴らしいものです。

他のミュージシャンもそれぞれ個性あふれる音楽表現をもって共演し、アステアの歌とダンスをより魅力的なものにしこのアルバムを素晴らしいものにしています。私がこのアルバム制作の際に体験したように、アステアの個性とたぐいまれな才能をお聞きとりいただき、お楽しみ楽みいただければ幸いです。

NORMAN GRANZ

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