
さて、下の写真は入力セレクタ周りの結線です。ご覧の通りごちゃごちゃしているはずのシールド線が見えません。

その理由は、入力の選択に、以下の写真のリードリレーを使用しているからです。各回路毎に1個のリレーを使用し、セレクターは選択された1回路のリレーをオンにし、他の入力回路用のリレーをオフにするコントローラとして使用されています。リードリレーはモールド型で取り扱いが容易な形状のものを採用しています。リレー接点部はガラス管内部に封入されていて、中は不活性ガスで満たされており、接点の劣化が極めて起こりにくくなっています。
以下の写真は入力セレクタ用のリレー基板です。
リレー基板は以下の写真のとおり入力端子の近傍に設置されています。
この方式の採用により;
1. 入力セレクターの信頼性(耐久性)の向上
2. シールド線の引きまわしによる雑音誘導の最小化
3. 配線作業の簡素化
が実現されています。
また、出力はRCAピンジャックを基板内側に出しており、他のブロックと接続できるようにしているため、ブロック毎のトラブル・シューティング等が容易に行えます。
この方式を上田氏は以前から採用しており、当店で使用中のCR型イコライザー付プリのセレクターは20年以上使用しておりますが、未だにトラブルが一回も発生しておりません。
セレクターはプリアンプでは最もトラブルの発生しやすい部分ですので、この方式の採用は信頼性、耐久性が重要になる業務用に使用する機器には最適な方式と考えれれます。
このプリと同じ回路のプリ(使用部品等異なる処があります)が上田氏によりMJ無線と実験 2011年6月号 (5月10日発売)に発表されておりますので、ご参考いただければ幸いです。
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