2011年5月27日金曜日

LCRフォノイコライザ採用プリについて:全体の構成 - 2




アンプの中を見てみましょう。通常の手作りのアンプでは、電子部品が載っている基板、部品を支える金具、部品と部品をつなぐワイヤ等が見えますが、上の写真のとおり、このアンプにおいては;

★ 基板はアンプの背面の処に一枚見えるだけです。
★ 露出している部品と思われるものは
  - 緑色の円筒(LCR フォノ・イコライザのL)
  - 黒い円筒(放熱フィン付真空管シールドケース)
  - グレーの円筒(ライン出力トランス)
  - 入力切り替え用ロータリー・スイッチ
  - ボリューム
  - バランス
位で、実にすっきりした構成になっています。

下の写真に示した通り、このプリは、イコライザ、ラインアンプ、出力トランス部を個々に独立したブロックで構成し、ブロック間をワイヤで接続しています。

これにより:
1. 制作時点ではブロック毎にベストの状態に調整が可能
2. イコライザ部分のシールドの確保(S/Nの最適化)
3. ラインアンプ部の放熱の最適化
4. 故障時のブロック毎の点検・修理
5. ブロック毎のグレード・アップ化が可能となる
等のメリットを得ています。

電源はアンプ本体とは別に独立したケースに収められています。
内部構造に関しても上田氏のノウ・ハウがぎっしりつまったプリで有ることが分かります。

次回からは各ブロックについてみてみます。


このプリと同じ回路のプリ(使用部品等異なる処があります)が上田氏によりMJ無線と実験 2011年6月号 (5月10日発売)に発表されておりますので、ご参考いただければ幸いです。

2011年5月26日木曜日

LCRフォノイコライザ採用プリについて - 1





当店のオーディオ設備の:
- 全てのアンプ
- 入、出力セレクタ
- 配線材
はホームページにも記載させていただきました通り、友人の上田順筰氏の設計、制作、選定になるものです。

フォノ・イコライザーを含むプリ・アンプは約20年前に上田氏に設計・制作していただいた(約10年前にイコライザ部のみオーバーホール)CR型イコライザ採用のプリを開店以来使用してきました。 店で使用するということで稼働時間等が家庭での使用と大きく異なりますが、問題は今まで一回も発生せず、高い信頼性、耐久性が証明されています。

とは言っても、業務用として使用するとなると、予備機が必要となり、もう一台のプリの設計制作をお願いしておりましたが、昨年末に新プリが完成、導入され、御客様の評判も高く、約半年の使用実績を重ね、私個人としても大変気に入りましたので、しばらくの間、新しいプリについての紹介をさせていただきます。

一番上が今回紹介させていただくLCRフォノ・イコライザ採用プリの正面の写真で左から、入力セレクタ、ボリューム、バランス、リモート電源スイッチとなっています。

高性能、高音質、当店での使用用途に必要にして十分な機能を持ち、業務用としての高信頼性、耐久性を念頭に設計制作されております。

例えば、採用されているつまみを例にとっても二番目と三番目の写真に示したとおり、しかっりした構造の金属性部品で回転軸に着実に固定、つまみを金属性部品にネジ止めするタイプの高信頼つまみを採用しています。

このプリと同じ回路のプリ(使用部品等異なる処があります)が上田氏によりMJ無線と実験 2011年6月号 (5月10日発売)に発表されておりますので、ご参考いただければ幸いです。